专利摘要:
本発明は、EDGIKRIQDDのアミノ酸配列を有するペプチドへ特異的に結合し、かつ、免疫グロブリンVHドメインへ連結された免疫グロブリンVLドメインを有するポリペプチドを含む特異的結合分子を提供し、VLドメインが、相補性決定領域(CDR)VLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3を含み、VHドメインが、相補性決定領域(CDR)VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3を含み、各々が、次の通りのアミノ酸配列またはそれに少なくとも70%同一のアミノ酸配列を有する:VHCDR1がGYSFTGYNMNであり、VHCDR2がNIDPYYGGTTYNQKFKGであり、VHCDR3がEVDYであり、VLCDR1がRASKSVSTSTSGYSYMHであり、VLCDR2がLVSNLESであり、VLCDR3がQHIRELTRSEGである。
公开号:JP2011512348A
申请号:JP2010546401
申请日:2009-02-18
公开日:2011-04-21
发明作者:ギャビン;ポール ヴィンソン;スチュアート バーカー;ジョン;リチャード プッデフット
申请人:クイーン メアリー アンド ウェストフィールド カレッジQueen Mary and Westfield College;
IPC主号:C07K16-28
专利说明:

[0001] 本発明は、6313/G2抗アンギオテンシンII1型受容体モノクローナル抗体可変ドメインの合成scFvアナログ(R6313/G2)に関する。]
背景技術

[0002] アンギオテンシンIIは、哺乳類の電解質恒常性および血圧制御において中心的な役割を果たす(Peach Physiol. Rev 57 313-370 (1977)/非特許文献1;Vinson et al "The Adrenal Cortex", Prentice Hall, Englefield Heights (1992)/非特許文献2)。1型および2型(AT1およびAT2)と呼ばれる、アンギオテンシンII受容体の2つの主要な型が認識されているが、アンギオテンシンIIの周知の作用の大半は、AT1サブタイプによって生じる(Herblin et al Am. J. Hypertens. 4 299S-302S (1991)/非特許文献3;Ouali et al J. Steroid. Biochem. Mol. Biol. 43 271-280 (1992)/非特許文献4)。]
[0003] AT1受容体サブタイプに対するモノクローナル抗体6313/G2(Barker et al J. Mol. Endocrinol. 11 241-245 (1993)/非特許文献5)が、受容体の分布を研究するために使用された(Vinson et al Mol. Med. Today 1 35-38 (1995)/非特許文献6)。前記モノクローナル抗体は、例えば、高血圧症または他の平滑筋細胞(例えば、子宮)収縮の治療における、血管収縮を制御するための治療剤としての使用が提案された。]
[0004] 前記抗体は、種々の組織、例えば、喉頭癌(Marsigliante et al Cancer Letters 110 19-27 (1996)/非特許文献7)、腎臓(Harrison-Bernard et al Am. J. Physiol. 42 F170-F177 (1997)/非特許文献8;Cheng et al Am. J. Physiol. 43 F10-F17 (1998)/非特許文献9)、および脳(Yang et al J. Neuroscience 17 1660-1669 (1997)/非特許文献10)における特異的造影剤として使用されてきた。前記抗体は、アンギオテンシンII誘発AT1受容体インターナリゼーションおよびPKC活性化を遮断するが、逆にカルシウム応答を促進することが示された(Kapas et al Biochem. Biophys. Res. Comm. 204 1292-1298 (1994)/非特許文献11;Vinson et al J. Endocrinol. 141 R5-R9 (1994)/非特許文献12)。乳房腫瘍中におけるAT1およびAT2受容体の存在が、アンギオテンシンの局所産生と共に報告された(Inwang et al Brit. J. Cancer 75 1279-1283 (1997)/非特許文献13;Tahmasebi et al Eur. J. Cancer 34 1777-1782 (1998)/非特許文献14)。]
[0005] モノクローナル抗体6313/G2は、ブタベスト条約に基づいて、European Collection of Animal Cell Cultures (ECACC), Porton Down, United Kingdomへ1993年7月22日に寄託され、アクセッション番号93072117によって指定される、ハイブリドーマ細胞株によって分泌される。寄託は、Department of Biochemistry, Queen Mary & Westfield College, Mile End Road, London E1 4NSのGavin P Vinson博士およびStewart Barker博士によって行なわれた。前記寄託者は、本出願人が、本出願において前記寄託材料に言及することを許可し、欧州特許条約の規則28(1)(d)に従って前記寄託材料が公衆に利用可能とされることに無条件で取消不可能の同意をした。]
[0006] 前記ハイブリドーマ細胞株は、ラット血管平滑筋AT1受容体のアミノ酸残基8〜17へ特異的に結合する抗体を産生し、この配列はまた、ヒトおよびウシ細胞のAT1受容体においても見られる。エピトープ配列は以下の通りである:
EDGIKRIQDD
または、代わりに以下のように表される:]
[0007] アンギオテンシンII1型受容体のN末端配列を含むペプチド配列に対するモノクローナル抗体が作製された(Barker et al Journal of Molecular Endocrinology 11 241-245 (1993)/非特許文献15;WO 95/09186/特許文献1)。このようなモノクローナル抗体は、このような使用が以前には示唆も表示もされていなかったある医学的状態において、さらなる治療的使用を有することが、報告された(WO2004/018519/特許文献2)。これらの治療効果は、分子の有利な作用を保つと同時に、関連の医学的状態におけるアンギオテンシンIIの有害な作用を遮断する前記モノクローナル抗体の能力において見られる。]
[0008] WO 95/09186
WO2004/018519]
先行技術

[0009] Peach Physiol. Rev 57 313-370 (1977)
Vinson et al "The Adrenal Cortex", Prentice Hall, Englefield Heights (1992)
Herblin et al Am. J. Hypertens. 4 299S-302S (1991)
Ouali et al J. Steroid. Biochem. Mol. Biol. 43 271-280 (1992)
Barker et al J. Mol. Endocrinol. 11 241-245 (1993)
Vinson et al Mol. Med. Today 1 35-38 (1995)
Marsigliante et al Cancer Letters 110 19-27 (1996)
Harrison-Bernard et al Am. J. Physiol. 42 F170-F177 (1997)
Cheng et al Am. J. Physiol. 43 F10-F17 (1998)
Yang et al J. Neuroscience 17 1660-1669 (1997)
Kapas et al Biochem. Biophys. Res. Comm. 204 1292-1298 (1994)
Vinson et al J. Endocrinol. 141 R5-R9 (1994)
Inwang et al Brit. J. Cancer 75 1279-1283 (1997)
Tahmasebi et al Eur. J. Cancer 34 1777-1782 (1998)
Barker et al Journal of Molecular Endocrinology 11 241-245 (1993)]
[0010] AT1受容体に特異的なモノクローナル抗体の合成scFvアナログは、疾患の療法または治療におけるこのようなアナログの使用を提供する有利かつ予想外の特性を有することが、今回、見出された。本発明者らは、マウスscFvアナログおよびマウスscFvアナログのヒト化変異体の両方を作製した。]
[0011] 本発明の第一の局面によれば、EDGIKRIQDDのアミノ酸配列を有するペプチドへ特異的に結合し、かつ、免疫グロブリンVHドメインへ連結された免疫グロブリンVLドメインを有するポリペプチドを含む特異的結合分子であって、VLドメインが、相補性決定領域(CDR)VLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3を含み、VHドメインが、相補性決定領域(CDR)VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3を含み、各々が、以下の通りのそれぞれのアミノ酸配列、またはそれに少なくとも70%同一のアミノ酸配列を有する、特異的結合分子が提供される。]
[0012] 一態様において、本発明は、EDGIKRIQDDのアミノ酸配列を有するペプチドへ特異的に結合し、かつ、免疫グロブリンVHドメインへ連結された免疫グロブリンVLドメインを有するポリペプチドを含む特異的結合分子であって、VLドメインが、相補性決定領域(CDR)VLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3を含み、VHドメインが、相補性決定領域(CDR)VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3を含み、各々が、以下の通りのそれぞれのアミノ酸配列、またはそれに少なくとも80%同一のアミノ酸配列を有する、特異的結合分子を提供する。]
[0013] 本発明の別の態様において、特異的結合分子のCDRは、以下の通りのアミノ酸配列を有する。]
[0014] CDRは、保存配列定義(Kabat et al, "Sequences of Proteins of Immunological Interest", Nat'l. Inst. Health, Bethesda, MD (1987))と、構造定義(Chothia and Lesk J. Mol Biol. 196:901-17 (1987))との組み合わせに従って指定される。これらの定義はまた、続いて、Carter et al, Proc Nat'l Acad Sci USA. 89:4285-9 (1992)において記載された。]
[0015] 3文字表記または1文字表記を使用して、アミノ酸はまた、下記のようにも言及され得る:グリシン(GまたはGly)、アラニン(AまたはAla)、バリン(VまたはVal)、ロイシン(LまたはLeu)、イソロイシン(IまたはIle)、プロリン(PまたはPro)、フェニルアラニン(FまたはPhe)、チロシン(YまたはTyr)、トリプトファン(WまたはTrp)、リジン(KまたはLys)、アルギニン(RまたはArg)、ヒスチジン(HまたはHis)、アスパラギン酸(DまたはAsp)、グルタミン酸(EまたはGlu)、アスパラギン(NまたはAsn)、グルタミン(QまたはGln)、システイン(CまたはCys)、メチオニン(MまたはMet)、セリン(SまたはSer)およびトレオニン(TまたはThr)。残基がアスパラギン酸またはアスパラギンであり得る場合、記号AsxまたはBが使用され得る。残基がグルタミン酸またはグルタミンであり得る場合、記号GlxまたはZが使用され得る。文脈において特に記載されない限り、アスパラギン酸への言及はアスパルテートを含み、グルタミン酸への言及はグルタメートを含む。]
[0016] 本発明はまた、上記で言及されたペプチド配列の変異体に及ぶ。本発明の変異体の例は、1つまたは複数の他のアミノ酸での1つまたは複数のアミノ酸の置換を除けば、上記に定義される通りのペプチドを含む融合タンパク質である。当業者は、種々のアミノ酸が同様の特性を有することを認識する。物質の1つまたは複数のこのようなアミノ酸は、その物質の所望の活性を排除することなく、1つまたは複数の他のこのようなアミノ酸によってしばしば置換され得る。]
[0017] 従って、アミノ酸の、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンは、しばしば、互いの代わりに用いられ得る(脂肪族側鎖を有するアミノ酸)。これらの可能性のある置換の中でも、グリシンおよびアラニンを使用し互いの代わりに用いること(何故ならば、それらは比較的短い側鎖を有するため)、ならびにバリン、ロイシンおよびイソロイシンを使用し互いの代わりに用いること(何故ならば、それらは、疎水性であるより長い脂肪族側鎖を有するため)が、好ましい。しばしば互いの代わりに用いられ得る他のアミノ酸としては、以下が挙げられる:フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファン(芳香族側鎖を有するアミノ酸);リジン、アルギニンおよびヒスチジン(塩基性側鎖を有するアミノ酸);アスパルテートおよびグルタメート(酸性側鎖を有するアミノ酸);アスパラギンおよびグルタミン(アミド側鎖を有するアミノ酸);ならびにシステインおよびメチオニン(硫黄含有側鎖を有するアミノ酸)。]
[0018] この性質の置換は、しばしば、「保存的」または「半保存的」アミノ酸置換と呼ばれる。]
[0019] アミノ酸欠失または挿入もまた、上記で言及される融合タンパク質についてのアミノ酸配列に対して行われ得る。従って、例えば、ポリペプチドの活性に対して実質的な効果を有さないか、または少なくともこのような活性を排除しない、アミノ酸が欠失され得る。このような欠失は有利かもしれない。何故ならば、ポリペプチドの全長および分子量が、活性を依然として保持したまま、減らされ得るためである。これは、特定の目的について必要とされるポリペプチドの量を減らすことを可能にし、例えば、投与量レベルを減らすことを可能にする。]
[0020] 上記の融合タンパク質の配列に対してアミノ酸挿入も行われ得る。これは、本発明の物質の特性を変えるために(例えば、融合タンパク質に関して上記で説明されるように、同定、精製または発現を助けるために)、行われ得る。]
[0021] 上記に与えられる配列に対してのアミノ酸変更は、任意の好適な技術を使用して、例えば、部位特異的突然変異誘発または固体状態合成を使用することによって、行われ得る。]
[0022] 本発明の範囲内のアミノ酸置換または挿入は、天然または非天然のアミノ酸を使用して行われ得ることが認識されるべきである。天然または合成アミノ酸が使用されるか否かにかかわらず、L-アミノ酸のみが存在することが好ましい。]
[0023] 当技術分野において公知である「同一性」は、配列を比較することによって決定されるような、2つまたはそれ以上のポリペプチド配列、または2つまたはそれ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係である。当技術分野において、同一性はまた、場合によっては、このような配列のストリング間のマッチによって決定されるような、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列関連性の程度を意味する。2つのポリペプチドまたは2つのポリヌクレオチド配列間の同一性を決定するための多数の方法が存在するが、同一性を決定するために一般的に使用される方法は、コンピュータープログラムでコーディファイされる。2つの配列間の同一性を決定するための好ましいコンピュータープログラムとしては、GCGプログラムパッケージ(Devereux, et al., Nucleic acidsResearch, 12, 387 (1984))、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Atschul et al., J. Molec. Biol. 215, 403 (1990))が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0024] 好ましくは、本発明のCDRのアミノ酸配列は、上述のVHおよびVL CDRのアミノ酸配列に対して、アミノ酸レベルで、HGMP(Human Genome MappingProject)によって提供されるBLASTコンピュータープログラム(Atschul et al., J. Mol. Biol. 215, 403-410 (1990))のデフォルトパラメータを使用して、少なくとも70%同一性を有する。]
[0025] より好ましくは、CDR配列は、上記に示される配列に対して、アミノ酸レベルで、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または少なくとも99%同一性を有し得る。]
[0026] 本発明の一態様において、特異的結合分子は、CDRの以下のアレンジメントの1つを有し得る。
(R6313クローン12Dならびにヒト化変異体HuCYおよびvar3)

または
(R6313クローン11B)

または
(ヒト化変異体var4)]
[0027] 本発明の一態様において、特異的結合分子は、ペプチドリンカーによって連結された可変重鎖(VH)および可変軽鎖(VL)を含み得る。リンカーは、1〜20個のアミノ酸、例えば、1、2、3または4個のアミノ酸、5、10または15個のアミノ酸、または好都合である場合は1〜20の範囲内の他の中間の数を含み得る。ペプチドリンカーは、任意の一般的に好都合なアミノ酸残基、例えば、グリシンおよび/またはセリンから形成され得る。好適なリンカーの一例は、Gly4Serである。このようなリンカーの多量体、例えば、二量体、三量体、四量体または五量体、例えば、(Gly4Ser)2、(Gly4Ser)3、(Gly4Ser)4または(Gly4Ser)5が、使用され得る。しかし、本発明の他の態様において、ペプチドリンカーが存在しない場合があり、VLドメインは、ペプチド結合によってVHドメインへ連結され得る。]
[0028] 特異的結合分子は、一本鎖可変アナログ(scFv)であり得る。特異的結合分子またはscFvは、他の特異的結合分子(例えば、他のscFv、Fab抗体フラグメント、キメラIgG抗体(例えば、ヒトフレームワークを含む))へ連結されてもよく、または本発明の他のscFvへ連結されてもよく、多重特異性結合タンパク質である多量体、例えば、二量体、三量体または四量体が形成される。二量体、三量体または四量体中の各scFvが異なる特異性を有する場合、二重特異性scFvはダイアボディーと、三重特異性のものはトリアボディーと、および四重特異性のものはテトラボディーと、時折、呼ばれる。二量体、三量体または四量体中の各scFvが同一の特異性を有する場合、ダイアボディー、トリアボディーおよびテトラボディーはまた、単一特異性であり得る。]
[0029] 本発明の一態様において、特異的結合分子は、R6313/G2として同定されるモノクローナル抗体アナログscFvであり得る。このscFvは、本明細書においてR6313クローン12Dまたはクローン12Dとも呼ばれ、図14に示される配列を有する。本発明の別の態様において、特異的結合分子は、本明細書においてクローン11Bとも呼ばれる、R6313クローン11Bとして同定されるモノクローナル抗体アナログscFvであり得、その配列もまた図14に示される。]
[0030] scFvは、標準的な化学的または分子生物学的技術を使用する任意の好適な技術によって作製され得る。本発明の一態様において、モノクローナル抗体アナログは、ナイーブヒト抗体ファージディスプレイライブラリーからscFvとして作製され得る(McCafferty et al., Nature 348, 552-554 (1990);およびWO 92/01047に記載される通り)。]
[0031] モノクローナル抗体アナログは、scFvのアミノ酸配列を修飾することによってヒト化され得る。本発明の特異的結合分子の免疫原性を減らすための方法としては、例えば、部位特異的突然変異誘発または他の一般的に使用される分子生物学的技術による、可変表面残基リモデリングまたは好適な抗体フレームワーク足場上へのCDRグラフト化が挙げられ得る(Roguska et al Protein Eng. 9 895-904 (1996))。]
[0032] 適用可能な他の方法は、分子内の可能性のあるT細胞エピトープの同定、続いて、例えば部位特異的突然変異誘発によるこれらの除去(脱免疫化)を含み得る。特異的結合分子のヒト化は、該分子が治療剤として使用される場合、望ましい場合がある。CDR領域のまたは周囲のフレームワーク配列のヒト化が、必要に応じて、行われ得る。]
[0033] 本発明者らは、実施例に記載されるように、scFv R6313/G2のヒト化変異体を作製した。]
[0034] 本発明の一態様において、特異的結合分子は、HuCY、var3および/またはvar4として同定されるヒト化scFvのいずれか1つまたは複数であり得る。これらのヒト化scFvの配列を図14に示す。]
[0035] 本発明の別の局面において、上述のような特異的結合分子を含む薬学的組成物が提供される。]
[0036] 本発明のこの局面に従って使用される組成物は、任意の好都合な経路による使用のために製剤化され得る。医薬は、薬学的に許容される担体を通常含む滅菌薬学的組成物の部分として、通常、供給される。本発明の組成物は、薬学的に許容される担体、または薬学的に許容されるアジュバントおよび/または希釈剤と組み合わせて使用され得る。このような担体としては、生理食塩水、緩衝生理食塩水、デキストロース、リポソーム、水、グリセロール、ポリエチレングリコール、エタノール、およびそれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。この薬学的組成物は、任意の好適な形態であり得る(それを患者へ投与する所望の方法に依存する)。]
[0037] それは単位投薬形態で提供されてもよく、一般的に密封容器中に提供され、キットの部分として提供され得る。このようなキットは、通常(必ずしもではないが)、使用説明書を含む。それは、複数の前記単位投薬形態を含み得る。]
[0038] 薬学的組成物は、任意の好適な経路による、例えば、経口(頬または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所(頬、舌下または経皮を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)経路による投与に適合され得る。このような組成物は、薬学の当技術分野において公知の任意の方法によって、例えば、有効成分と担体または賦形剤とを無菌条件下で混合することによって作製され得る。]
[0039] 経口投与に適合された薬学的組成物は、カプセル剤もしくは錠剤などの個別的な単位として;散剤もしくは顆粒剤として;液剤、シロップ剤もしくは懸濁剤(水性または非水性液体中)として;または食用フォームもしくはホイップとして;またはエマルジョンとして、提供され得る。]
[0040] 錠剤または硬質ゼラチンカプセル剤についての好適な賦形剤としては、ラクトース、トウモロコシデンプンもしくはその誘導体、ステアリン酸もしくはその塩が挙げられる。]
[0041] 軟質ゼラチンカプセル剤での使用についての好適な賦形剤としては、例えば、植物油、ろう、脂肪、半固体、または液体ポリオールなどが挙げられる。]
[0042] 液剤およびシロップ剤の作製について、使用され得る賦形剤としては、例えば、水、ポリオールおよび糖類が挙げられる。懸濁剤の作製について、油(例えば、植物油)が、水中油型または油中水型懸濁剤を提供するために使用され得る。]
[0043] 経皮投与に適合された薬学的組成物は、長時間にわたって受容者の皮膚と密接に接触した状態のままであるように意図された不連続のパッチとして提供され得る。例えば、有効成分は、Pharmaceutical Research, 3(6):318 (1986)に一般的に記載されるイオン導入法によってパッチから送達され得る。]
[0044] 局所投与に適合された薬学的組成物は、軟膏剤、クリーム、懸濁剤、ローション剤、散剤、液剤、パスタ剤、ゲル、スプレー、エアロゾルまたはオイルとして製剤化され得る。眼または他の外部組織、例えば、口腔および皮膚の感染症について、前記組成物が、局所軟膏剤またはクリームとして好ましくは適用される。軟膏剤中に調合される場合、有効成分は、パラフィン系または水混和性軟膏基剤と共に使用され得る。あるいは、有効成分は、水中油型クリーム基剤または油中水型基剤を用いてクリーム中に調合され得る。眼への局所投与に適合された薬学的組成物としては、点眼剤が挙げられ、ここで、有効成分は、好適な担体、特に、水性溶媒中に溶解または懸濁されている。口腔内での局所投与に適合された薬学的組成物としては、ロゼンジ、トローチ剤およびうがい薬が挙げられる。]
[0045] 直腸投与に適合された薬学的組成物は、坐剤または浣腸剤として提供され得る。]
[0046] 担体が固体である経鼻投与に適合された薬学的組成物としては、例えば20〜500ミクロンの範囲の粒度を有する粗い散剤が挙げられ、これは、嗅剤が吸われる様式で、即ち、鼻孔近くに保持された散剤の容器からの鼻腔を通る急速な吸入によって、投与される。鼻腔内スプレーとしてまたは点鼻剤としての投与についての、担体が液体である好適な組成物としては、有効成分の水性または油性液剤が挙げられる。]
[0047] 吸入による投与に適合された薬学的組成物としては、微粒子ダストまたはミストが挙げられ、これは、種々のタイプの定量加圧エアロゾル、噴霧器または注入器によって発生され得る。]
[0048] 膣内投与に適合された薬学的組成物は、腟坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、パスタ剤、フォームまたはスプレー製剤として提供され得る。]
[0049] 非経口投与に適合された薬学的組成物としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を意図される受容者の血液と実質的に等張にする溶質を含有し得る、水性および非水性滅菌注射液剤;ならびに、懸濁化剤および増粘剤を含み得る、水性および非水性滅菌懸濁剤が挙げられる。注射可能な液剤として使用され得る賦形剤としては、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリンおよび植物油が挙げられる。組成物は、単位用量または複数回用量容器、例えば、密封されたアンプルおよびバイアル中において提供され得、使用直前に、滅菌液体担体(carried)、例えば、注射用水の添加をのみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存され得る。即席注射液剤および懸濁剤は、滅菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製され得る。]
[0050] 薬学的組成物は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香料(odourant)、塩(本発明の物質は、それら自体、薬学的に許容される塩の形態で提供され得る)、緩衝剤、コーティング剤または抗酸化剤を含有し得る。それらはまた、本発明の物質に加えて、治療活性剤を含有し得る。]
[0051] ある態様において、活性薬物濃縮物の製剤は、薬学的に許容される等張化剤(tonicity agent)、緩衝剤、および薬学的に許容される界面活性剤を含み得る。]
[0052] あるいは、製剤は、有効成分に加えて、一塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ポリソルベート80またはポリソルベート20(撹拌誘導凝集の危険性を最小限にするための界面活性剤)および水(USP/Ph.Eur)を、任意でpHが約6.0〜7.0、例えば、約6.5へ調節された状態で、含み得る。]
[0053] 活性薬物濃縮物は、凍結乾燥(lyophilised)されていてもまたは凍結乾燥されていなくてもよい。]
[0054] 他の製剤は、緩衝剤としての酢酸ナトリウム三水和物、張度調整剤(tonicity modifier)としての塩化ナトリウム、pH調節のための酢酸、および注射用水を含み得る。]
[0055] 活性薬物濃縮物はまた、投与前に、0.9%塩化ナトリウム中に希釈され得る。]
[0056] 本発明の物質の投与量は、治療される疾患または障害、治療される個体の年齢および状態などに依存して、広範囲に変化し得、医師が、使用される好適な投与量を最終的に決定する。]
[0057] この投薬は、適切である限り頻繁に繰り返され得る。副作用が現れる場合、通常の臨床実務に従って、投薬の量および/または頻度が減らされ得る。]
[0058] 哺乳動物、特に、ヒトへの投与について、活性剤の一日投与量は、1μg/kg〜10mg/kg体重、典型的に、約10μg/kg〜1mg/kg体重であることが予想される。医師は、個体の年齢、体重、性別および応答を含む因子に依存する、個体について最も好適である実際の投与量を、いずれにしても、決定する。上記の投与量は、平均的なケースについて典型的である。当然ながら、より高いまたはより低い投与量が適当である場合があり得、このようなものは、本発明の範囲内にある。]
[0059] 上述の特異的結合分子は、薬剤において、例えば、癌の治療において、使用され得る。理論によって拘束されないが、アンギオテンシン1型受容体(AT1R)を含む癌が、本発明の特異的結合分子を使用する療法に特に感受性であり得ると考えられる。このような癌は、多数あり、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮癌、結腸直腸癌、膵臓癌、下垂体癌、絨毛癌、ホジキン病、皮膚癌、腎臓癌、副腎腫瘍、肝臓癌、肺癌、白血病および神経芽腫細胞を含む。]
[0060] 従って、本発明のこの局面はまた、上述の特異的結合分子を被験体へ投与する工程を含む、被験体における癌の治療のための方法を含む。従って、本発明はまた、癌の治療における使用のための医薬の製造における上述の特異的結合分子の使用に及ぶ。治療方法は、ヒトまたは動物被験体についてであってもよく、本発明は、人間医学および/または獣医学の両方における使用に等しく及ぶ。]
[0061] 本発明のさらなる局面において、被験体における癌の治療のための分離、同時または逐次投与のための、上述の特異的結合分子およびアンギオテンシンIIの組み合わせ調製物が提供される。癌は、上述の通りであり得る。]
[0062] 本発明はまた、上記に定義されるような本発明の特異的結合分子とアンギオテンシンIIとを含む組成物を提供する。このような組成物は、薬学的に許容されるアジュバントおよび/または希釈剤を含む薬学的組成物として製剤化され得る。]
[0063] あるいは、本発明はまた、経口投与用の錠剤、経肺投与用の吸入器および静脈内投与用の注射可能な液剤としてのを含むがこれらに限定されない、薬学的投与のために各々製剤化された本発明の特異的結合分子とアンギオテンシンIIとを含むパーツのキットを提供する。]
[0064] アンギオテンシンIIの使用に関連する本発明の態様は、人間医学または獣医学における使用に好適なアンギオテンシンの任意の一般的に好都合な形態を含み得る。好適には、アンギオテンシンIIは、凍結乾燥製品の形態で供給されることが可能で、ここで、残渣は、アンギオテンシンII、トレハロース、ヒト血清アルブミンおよび酢酸を含有した溶液に由来する。製薬等級アンギオテンシンIIの1つの供給源は、NIBSC, South Mimms, UKであり、これは、2.5μgアンギオテンシンII(Ileu5)、3mgトレハロース、1mgヒト血清アルブミン、2 x 10-3 mol/l酢酸を含む溶液0.5mlから作製された凍結乾燥残渣を含有するアンプルの形態でアンギオテンシンIIを供給する。]
[0065] R6313/G2と呼ばれるscFvなどの、6313/G2モノクローナル抗体の可変領域の合成アナログは、特に、オリジナルのハイブリドーマ抗体と比較した場合、特有の有利な性質を有する。例えば:]
[0066] 1.中空繊維中の癌細胞を有するインタクトなnu/nuマウス中において、R6313/G2は、癌細胞増殖を有意に阻害した。これは驚くべきことであり、何故ならば、1日当たり13nmol/kg 2Xの濃度で、それは、体重、循環アルドステロン濃度、または動物活性に対して効果を有さず、即ち、他のアンギオテンシン関連機能は、影響されなかった(注:オリジナルのハイブリドーマ抗体は、インビトロでアルドステロン分泌を増加させた)。]
[0067] 2.R6313/G2は単独で、50および250nmol/Lの濃度でEngelbroth-Holm-Swam(EHS)マウス腫瘍由来の再構成された基底膜基質タンパク質(ECM)を通ってのT-47D細胞浸潤を阻害する(図9(b)を参照のこと)。精製モノクローナル抗体(100nmol/Lで)は、有意な阻害効果は有さない。さらに、100nmolLでのアンギオテンシンIIの存在において(図9(b)中)、R6313/G2の効果は、R6313/G2の最も高い濃度(250nmol/L)で有意により顕著になる−24時間アッセイ期間にわたって細胞浸潤の25%阻害まで。]
[0068] 3.1L当たり100nmolまでのアンギオテンシンIIの存在下において、R6313/G2は、乳癌細胞増殖を有意に阻害する。これは驚くべきことであり、何故ならば、アンギオテンシンIIの存在が必要とされ、アンギオテンシンIIの非存在下ではR6313/G2は効果を有さないためである。]
[0069] 4.インビボでインタクトなラットにおいて、R6313/G2は、血圧のストレス誘発増加を有意に阻害する。これは驚くべきことであり、何故ならば、それは、安静時血圧を低下させず、これを増加させさえする場合があるためである。]
[0070] 5.1L当たり100nmolまでのアンギオテンシンIIの、非存在下ではなく、存在下において、R6313/G2は、乳癌細胞において、カスパーゼ駆動アポトーシスを高める。アンギオテンシンの省略は、その効果を遮断する。従って、アンギオテンシンIIの存在は、驚くべきことに、R6313/G2の活性のために必要とされる。]
[0071] 6.驚くべきことに、R6313/G2は、インビトロよりもインビボで大いにより有効であった。従って、インビボでの25nmol/Kgの用量は、インビトロにおいて3.3マイクロモル/Lによって達成されるものと等しい抗癌細胞効果を与えた。]
[0072] 7.異種移植片癌細胞腫瘍を有するインタクトなnu/nuマウスにおいて、R6313/G2は、再び他の効果無しに、13nmol/kgで、癌細胞増殖を有意に阻害した。]
[0073] 8.図12から理解され得るように、マウスscFvと比べて、リサーフェイスされた(resurfaced)(ヒト化された)scFvにおいて、ペプチド抗原への増加した結合が存在した。従って、これは、1治療当たりの両方の可能性のある費用の点で利点を与え、さらに、ヒトにおいて免疫反応を誘発する可能性がより低いことからの利益を与える。さらに、ヒト化変異体var4は、親のマウスscFvと比較して、最も有意に増加した結合を示した。これは驚くべきことであり、何故ならば、この変異体のCDRの1つ(VLCDR2)が、親のマウスscFvに関して修飾されたためである。]
[0074] 本発明の第二および続いての局面についての好ましい特徴は、必要な変更を施して第一の局面についてと同様である。]
[0075] 一態様において、本発明は、図14に示される配列を有するポリペプチドを含む特異的結合分子を提供する。]
[0076] 例として、例示の目的のためにのみ存在する下記の実施例を参照して、ここで、本発明をさらに説明する。実施例において、多数の図面が参照される。]
図面の簡単な説明

[0077] アンギオテンシンII受容体サブタイプについての免疫ブロッティングを示す。平滑筋細胞(レーンA)および3つの乳癌細胞株(レーンB、T47D;レーンC、MDA-MB-231;レーンD、MCF-7)の溶解物中において、AT1受容体(A)およびAT2受容体(B)含有量を分析した。3つの乳癌細胞株(レーンB〜D)由来の溶解物のみがAT2受容体を含有したが、MDA-MB-231細胞は比較的少量を含有し:RASMC(レーンA)においては検出可能なAT2受容体は存在しなかった。
(A)48時間後にXTTアッセイによって測定された、1L当たり100nmolアンギオテンシンIIの存在下でのR6313/G2による細胞生存の用量依存的阻害を示す。3つの細胞株の閾値(*)(P<0.05またはより良好)は、MCF-7およびMDA-MB-231細胞について0.05μMであり、T47D細胞について1.25μMであり;IC50値は、T47D、MDA-MB-231およびMCF-7細胞について、それぞれ、2.8μmol/L、1.53nmol/Lおよび30nmol/Lであった。(B)ロサルタンのみは、25μmol/LでT47D細胞の43%阻害を生じさせ、他の細胞型は、使用した全ての濃度で影響されなかった。結果は、8個のサンプルの平均値±S.D.である。
(AおよびB)12時間および48時間後の100nmol/LアンギオテンシンIIの存在および非存在下でのT47D細胞中におけるカスパーゼ-3/7活性に対するR6313/G2の効果を示す。12時間後、アンギオテンシンIIは、未処理対照値と比較してカスパーゼ-3/7活性を阻害し、この阻害は、R6313/G2によって遮断された。R6313/G2のこの遮断作用は、使用されるより高い用量でより顕著でなくなり、しかし、48時間後、R6313/G2は単独で、カスパーゼ-3/7活性の用量依存的増加を提供した。(C)MCF7細胞において、R6313/G2は単独では、カスパーゼ-3/7活性を減少させたが、アンギオテンシンIIの存在下においては、それは、カスパーゼ-3/7活性を用量依存的に増加させた。データは、8個のサンプルの平均値±S.D.である。*P<0.05、**P<0.01。
インビトロ中空繊維アッセイにおいて、R6313/G2は、48時間後、アンギオテンシンIIの存在下において全ての3つの乳房細胞株(T47D、MCF-7およびMDA-MB-231)の生存を用量依存的に阻害したことを示す。
s.c.部位でのインビボ中空繊維アッセイにおいて、R6313/G2は、MCF-7細胞中においてのみ細胞生存を用量依存的に阻害し、しかし、MDA MB 231細胞は、最も高い用量で阻害された。
i.p.部位でのインビボ中空繊維アッセイにおいて、R6313/G2は、1日当たり2回、0.07および0.7 mg/kg(2.5および25 nmol/kg)で処置された動物中においてMCF7細胞生存を阻害し、1日当たり2回、0.7 mg/kg(25 nmol/kg)でT47DおよびMBA MB 231細胞において阻害した。値は平均値±S.D.として表される。*P<0.05、**P<0.001。
実験動物の体重は、処置期間の間、変化がなかったことを示した。
MCF7細胞異種移植片を有する動物中におけるインビボR6313/G2処置は、0.4 mg/kg(13 nmol/kg;−■−)および0.8 mg/kg(27 nmol/kg;−▲−)の用量で体重減少を与えず;1日当たり2回;処置期間の間に死なず、しかし、0.8 mg/kg群において、第8日までに4匹が死んだことを示す。1.36 mg/kg(45.3 nmol/kg;−●−、*P<0.05)を受容した動物において、体重が有意に減少し、全てが第8日までに死んだ。データは平均値±S.E.M.であり、特に記載される場合を除いて(括弧内のn数)、n=8である。対照(−◆−)。
MCF-7細胞異種移植片に対するR6313/G2のインビボ作用を示す。(A)MCF-7腫瘍体積、平均値±S.E.M.。(B)Aについてのものと同一のデータ;扱われた値は、対照平均値のパーセンテージとして表される。*P<0.05、**P<0.001。
図6についてのもの同様に(as for)、対照(上部)および7日間0.4 mg/kg R6313/G2で1日当たり2回の7日間の処置後(下部)における、サンプルMCF7細胞異種移植片を示す。
PBSのみを受容した対照(Con)と比較してのR6313/G2(scFv、1日当たり0.4 mg/kg、3日間)で処置されたラットの血圧を示す。*P<0.05、ConおよびScFv拡張期血圧の比較。
T-47D乳癌細胞を使用する細胞浸潤アッセイにおける、ハイブリドーマ上澄み由来の精製モノクローナル抗体(Mab;図9a)とscFv、R6313/G2クローン12D(scFv;図9b)との比較を示す。このアッセイにおいて、浸潤細胞は、細胞外基質の確立されたモデルを通り抜けた。図9bは、scFvは単独で、50および250 nmol/Lの濃度でEngelbreth-Holm-Swam(EHS)マウス腫瘍由来の再構成された基底膜基質タンパク質(ECM)を通ってのT-47D細胞浸潤を有意に阻害することを示す(b)。精製モノクローナル抗体(100nMで)は、有意な阻害効果は有さない。さらに、100nmol/LでのアンギオテンシンII(Ang II)の存在下において(bにおいて)、scFv効果は、scFvの最も高い濃度(250nM)で、有意により顕著になる。
クローン12Dおよび11Bの全配列のアライメントを示す。scFv変異体についての有効なアミノ酸配列は、この図中に示される配列の、アミノ酸9で開始し、末端から9残基で終了する。各末端での追加のアミノ酸は、pCANTAB 5Eベクターリーダー配列の部分(scFv配列に対してN末端)、および、E-タグ発現ペプチドの部分を含むペプチド配列(scFv配列に対してC末端)を含み、これは、pCANTAB 5Eを使用して発現され、scFvのアフィニティー精製において使用された。特に、有効なアミノ酸配列は、ペリプラズムターゲッティングリーダー配列の部分であるMAシグナルペプチダーゼ切断部位後に開始し、トリプルアラニン架橋配列およびGAPVPY E-タグ配列の前で終了する。
クローン12D、11B、10D、10E、4F、6C、6E、7F、8B、8C、8Dおよび8Eの全配列のアライメントを示す。
図11Aの続き。
パネルa〜dは、3連で行われた4つの別個のELISA比較を示す。これは、ペプチド抗原(AT1受容体N末端領域由来)への5個の異なるscFv変異体の結合の量を示す。データは、バックグラウンド減算後の1μgタンパク質/ウェル当たりの450nmでの吸光度値の平均値±S.E.M.として示される。
パネルa〜dは、3連で行われた4つの別個のELISA比較を示す。これは、ペプチド抗原(AT1受容体N末端領域由来)への5個の異なるscFv変異体の結合の量を示す。データは、バックグラウンド減算後の1μgタンパク質/ウェル当たりの450nmでの吸光度値の平均値±S.E.M.として示される。
パネルa〜dは、3連で行われた4つの別個のELISA比較を示す。これは、ペプチド抗原(AT1受容体N末端領域由来)への5個の異なるscFv変異体の結合の量を示す。データは、バックグラウンド減算後の1μgタンパク質/ウェル当たりの450nmでの吸光度値の平均値±S.E.M.として示される。
パネルa〜dは、3連で行われた4つの別個のELISA比較を示す。これは、ペプチド抗原(AT1受容体N末端領域由来)への5個の異なるscFv変異体の結合の量を示す。データは、バックグラウンド減算後の1μgタンパク質/ウェル当たりの450nmでの吸光度値の平均値±S.E.M.として示される。
オリジナルのハイブリドーマ由来の精製IgMに対するマウスscFv(12D)および遺伝子操作変異体scFvの間接的な比較を示す。scFvについては抗Hisタグペルオキシダーゼ二次抗体結合体(1:1000)、およびハイブリドーマ由来のIgMについては抗IgMペルオキシダーゼ二次抗体結合体(1:2500)を使用して、ELISAを行った。
クローン12D、11Bならびにヒト化変異体HuCY、変異体3および変異体4の配列のアライメントを示す。
パネルa)は、IgMとscFv変異体との間の、共鳴振動数、見かけのオン−レート(on-rate)(Hz/秒)の変化の比較を示す。これらのデータは、Attana 100QCMバイオセンサーを使用して得られ、結合標的としてのビオチン化ペプチド抗原を有するストレプトアビジンコーティングQCMチップの共鳴振動数の平均値±S.E.M.として表される。ScFv 12D、var3およびvar4は、100秒の注入期間にわたって共鳴振動数の有意により大きな変化を示した。パネルb)は、同様にして測定した種々の抗体タンパク質の見かけのオフ−レート(off-rate)を比較する。これらの実験条件下で、これらのターミナルオフ−レートにおいて有意差は観察されなかった。] 図11A
[0078] 実施例1:scFvの作製
6313/G2マウスモノクローナル抗体ハイブリドーマを、以前記載された通りに増殖させた(Barker et al J. Mol. Endocrinol. 11 241-245 (1993))。mRNA由来のcDNAのプールを使用し、PCRによって重鎖および軽鎖を得た。(Gly4Ser)3をコードするリンカーフラグメントを使用し、挿入物のscFvライブラリーをアセンブリし、ファージディスプレイライブラリーを、これらの挿入物をpCANTAB 5Eファージミドベクター(Amersham Pharmacia, High Wycombe, UK)中へ一方向性にクローニングすることによって作製した。発現される配列GAPVPYPDPLEPRについてのE-タグを、このベクターに含め、続いてのパンニングおよび精製工程において使用した。次いで、前記ファージミドライブラリーを使用し、TG1大腸菌を形質転換し、ファージミドレスキューを、M13KO7ヘルパーファージを使用して行い、続いて数ラウンドのパンニングを行った。オリジナルの抗原性ペプチド(EDGIKRIQDD)がコーティングされた96ウェルプレートと、HRP結合二次抗体を使用して検出される抗E-タグ抗体(Amersham Pharmacia)とを使用して、ELISAによって、陽性発現クローンを同定した。発現および精製、ならびに抗原ELISAにおいて最も高いシグナルを与えることに基づいての機能評価のために、1つの特定のクローンを進めた。]
[0079] 6313/G2 scFv(R6313/G2、クローン12D)を、HiTrap E-タグカラム(Amersham Pharmacia)を使用して精製し、続いて、scFvを含む免疫グロブリンに結合するProtein Lカラム(BD Clontech, Cowley, Oxford, UK)を使用して精製した。インビトロおよびインビボ実験のために、中規模精製、続いてのPBSに対する一晩の透析、および30 kDaカットオフ濃縮器を使用しての濃縮(Millipore, Watford, UK)を行うことが必要であった。最終抗体ストックを、10 mg/mlの濃度でPBSにおいて型通りに再構成した。]
[0080] 浸潤アッセイにおける比較のために使用したモノクローナル抗体を、固定化マンナン結合タンパク質カラム(Perbio Science UK Ltd)を使用して精製し、続いて、100 kDa分子量カットオフフィルターを使用して濃縮した。]
[0081] 予備研究は、最も高い活性はクローン、R6313クローン12D(R6313/G2とも記載される)およびR6313クローン11Bと関連していることを示すようであり、ここで、CDRは以下の通りである。]
[0082] これらは、オリジナルのハイブリドーマ細胞集団からのRNA由来のcDNAライブラリーのパンニングの間、ELISAプレートアッセイにおいて、抗原への有意により強力なバインダーであった。CDRの唯一の変化は、VHCDRH1にある。しかし、N末端において前記2つの配列の間に1つの他の差異、それぞれ、KLQQおよびQLQEがさらに存在する。追加の10個のクローンは、CDRおよび構造中の他の箇所において他の変化を示し(図11を参照のこと)、しかし、ELISAアッセイにおいて、これらは、ELISA抗原プレートへより強くはなく結合した。]
[0083] クローン12Dおよび11Bの全配列を、図10に示されるように並べる。最初の6個のアミノ酸および最後の8個のアミノ酸は、pCANTAB 5Eベクターからの先導配列であり、最後の5個は、これらの実験において使用された発現タンパク質産物中に存在するE-タグの一部を含む。]
[0084] クローン12Dおよび11Bの有効なアミノ酸配列を図14に示す。]
[0085] 実施例2:活性アッセイ
scFv R6313/G2の活性を、以下のアッセイにおいて研究した。]
[0086] 細胞培養手順:
MCF-7、T47DおよびMDA-MB-231乳癌細胞を、The American Tissue Culture Collection(LGCPromochem, Teddington, UK)から得た。ラット大動脈平滑筋細胞(RASMC)を、初代培養物から生じさせた(Barker et al., 1996)。MCF-7細胞を最小必須培地(MEM)に維持し、T47DおよびMDA-MB-231細胞をRPMI1640培地に維持し、RASMCをダルベッコの改変イーグル培地(DMEM)に維持した。全ての培地に、2mM L-グルタミン、10%ウシ胎仔血清(FBS)、50U/mlペニシリンおよび0.05mg/mlストレプトマイシンを補った。細胞を、加湿雰囲気(95%酸素、5%CO2)中において37℃で維持した。]
[0087] 細胞生存度アッセイ:
コンフルエントな細胞単層を、トリプシン/EDTAを使用して組織培養フラスコから除去した。細胞(1ウェル当たり15x103)を、各細胞株について好適な培地を含有する96ウェル組織培養プレート中へ播種した。24時間後、細胞を、アンギオテンシンII(100nM)および0.005〜25μMの濃度範囲でのR6313/G2によって、または同様の濃度範囲でのロサルタンによって処理し、さらに48時間インキュベートした。2,3-ビス[2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル]-2H-テトラゾリウム-5-カルボキシアニリド分子内塩(XTT)を着色ホルマザン生成物へ還元する代謝的に活性な細胞の能力によって、細胞生存度を評価した。450nmの波長および630nmの参照波長でMultiskan Ascentマイクロプレートリーダー(Thermo Labsystem, Helsinki, Finland)を使用して、吸光度を測定した。各測定を3連で行った。GraphPad Prism v4.0ソフトウェア(GraphPad Software Inc, San Diego CA, USA)を使用する非線形回帰式を使用して、IC50を計算した。]
[0088] タンパク質抽出およびウエスタンブロッティング:
細胞をアンギオテンシンII(100nmol/L)の存在または非存在下において24時間増殖させ、次いで、無菌PBS(pH 7.4)中において3回洗浄し、溶解緩衝液(PBS pH 7.4、1%NP-40/Triton X-100、0.1%SDSおよび0.5%デオキシコール酸ナトリウム、ならびにプロテアーゼ阻害剤であるロイペプチン10μg/ml、アプロチニン30μg/mlおよび0.1mmol/Lフェニルメチルスルホニルフルオリド)中において5分間インキュベートし、採取した。細胞溶解物を、ウルトラソニケーター(2x5秒サイクル;Bandelin Sonoplus, SLS, Hessle UK)を使用してホモジナイズした。ホモジナイゼーション後、サンプルを20,000 gで10分間4℃にて遠心分離した。上澄みを除去し、-80℃で保存した。タンパク質濃度を、Bio-Radタンパク質アッセイ(Bio-Rad Laboratories, Hemel Hempstead UK)を使用して評価した。ウエスタンブロッティングのために、50μgの全細胞溶解物を含有するサンプルを、10%SDS-ポリアクリルアミドゲル上へロードし、電気泳動へ供した。タンパク質を、120mAで1.5時間4℃にてtransBlotトランスファー装置(Bio-Rad Laboratories, Hemel Hempstead UK)を使用して、トランスファー緩衝液(39mmol/Lグリシン、48mmol/L Tris塩基、20%メタノール、および0.037%SDS)中のHybond-C膜(Amersham Biosciences Ltd, Chalfont St Giles UK)へ移した。膜を洗浄し、次いで、ブロッキング緩衝液(1X Tris緩衝生理食塩水(TBS)、0.1%Tween 20および5%粉ミルク)中において室温で1時間インキュベートし、続いて、洗浄緩衝液(1X TBSおよび0.1%Tween 20)中において10分間3回洗浄した。膜を、ブロッキング緩衝液中において1:500の希釈で、ポリクローナルウサギ抗AT1受容体抗体または抗AT2受容体抗体と共にインキュベートした。4℃で一晩インキュベーションした後、膜を上述したように洗浄し、抗ウサギIgG二次抗体(Amersham Biosciences)(1:2000)と共に室温で1時間インキュベートした。追加の洗浄を行い、ECLウエスタンブロッティング検出試薬(Amersham Biosciences)中において膜を1分間インキュベートすることによって免疫検出を行い、Biomax化学発光検出フィルム(Kodak, Rochester NY, USA)へ露出させた。]
[0089] アポトーシス−カスパーゼ-3/7活性:
アポトーシスの間のカスパーゼの活性化を、製造業者の指示に従って、Apo-ONEホモジニアスカスパーゼ-3/7アッセイ(Promega Corp, Southampton UK)を使用して測定した。簡潔に記載すると、細胞を90%コンフルエンスまで増殖させ、無菌PBSで3回洗浄した。細胞を、トリプシン/EDTAを使用して採取し、カウントした。細胞(1ウェル当たり104)を、96ウェルプレートへ播種し、0.1〜3μMの濃度でのR6313/G2と共に、100nmol/LアンギオテンシンIIの存在または非存在において、総体積150μlで、24および48時間インキュベートした。インキュベーション後、カスパーゼ-3/7 Z-DEVD-R110基質(100μl)を各ウェルへ添加した。ブランクウェルは試薬のみを含有し、対照は、抗体および/またはアンギオテンシンIIを省いた。485nmの励起波長および535nmの発光波長を用い、Fluostar Optima分光蛍光計(BMG Laboratories, Offenburg Germany)を使用して、8時間にわたって2時間ごとに、蛍光を測定した。]
[0090] 中空繊維アッセイ
中空繊維手順は、Hollingsheadの方法(Hollingshead et al Life Sci 57 131-41(1995))に従った。]
[0091] 中空繊維の作製:
ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)中空繊維(500 kDaカットオフ、1mm内径;Spectrum Europe B.V., Breda, Netherlands)を、平滑21ゲージ針および10ml注射器を使用して70%エタノールで洗い流した。次いで、繊維を70%エタノール中に72時間浸漬し、再び70%エタノール、次いで蒸留水で洗い流し、次いで、131℃でオートクレーブ処理した。最後に、細胞懸濁液をロードする前に、繊維をRPMI1640培養培地で洗い流した。細胞(MCF-7、T47D、およびMDA-MB-231)を、2.5〜3.0 x106細胞/mlの密度で繊維中へ導入した。次いで、繊維を2cm間隔でヒートシールし、細胞に好適な培地3 mlを含有するペトリ皿中に置いた。]
[0092] インビボでの使用前に前記方法の有効性を試験するために、細胞がロードされた繊維を、アンギオテンシンII(100nmol/L)および0.33μM〜33μmol/Lの濃度の範囲での抗体の存在または非存在下において48時間インビトロでインキュベートした。]
[0093] インビボ中空繊維アッセイ:
細胞がロードされた中空繊維セグメントを、純系5〜6週齢雌性balb/c nu/nuマウスへの移植前に、37℃で培養培地中において一晩インキュベートした。繊維を麻酔(2%イソフルオラン(Isofluorane))下において前記動物へ移植した。細胞株MCF-7、T47D、またはMDA-MB-231の1つを各々が含有する、3個の2cm繊維を、各動物の皮下(s.c.)および腹腔内(i.p.)部位の両方に移植した。i.p.移植片のために、腹壁の皮膚および筋肉組織を通って小切開を作製した。繊維を、腹膜腔中へ配置し、両方の切開を金属性縫合クリップ(Harvard Instruments, Edenbridge UK)で閉じた。s.c.移植片について、小切開を背部に作製した。繊維を頭蓋方向の背側正中線の左側に移植した。小切開を金属性縫合クリップで閉じた。]
[0094] 抗体処置:
中空繊維移植片を有するマウス(n=5/群)を、1日当たり2回、6日間、R6313/G2(0.1mlPBS中、0.07mg/kg(2.5nmol/kg)、および0.7mg/kg(25nmol/kg)、皮下的に)で処置した。対照動物(n=5)にビヒクルのみを受容させた。最後の注射の24時間後に、動物を頸椎脱臼によって殺し、繊維を回収し、30分間20%FBSを含有する予熱されたRPMI1640培地へ移した。]
[0095] 中空繊維内での腫瘍細胞増殖の評価:
細胞生存度を、改変MTTアッセイを使用して測定した。繊維を、1mg/ml MTTを含有する20%FBSを有するRPMI1640中においてインキュベートし、4時間、95%O2、5%CO2下で37℃にてインキュベートした。試薬を吸引し、2mlの滅菌濾過された2.5%硫酸プロタミン(水100ml中0.9g NaCl、2.5g硫酸プロタミン)を添加した。試料を暗所において最低24時間4℃で保存し、ホルマザン生成物を固定した。新たな硫酸プロタミン(2.5%)を添加し、繊維を4℃でさらに2〜4時間保存した。各繊維を24ウェルプレート中のウェルへ移し、半分に切断し、光から保護した状態で、一晩空気乾燥した。ジメチルスルホキシド(DMSO)(300μl)を各ウェルへ添加し、ホルマザン生成物を抽出した。各ウェルからのアリコート(190μl)を96ウェルプレートへ移し、Multiskan Ascent測光マイクロプレートリーダー(Thermo labsystem)を使用して540nmで吸光度を読み取った。扱った値を対照のパーセンテージとして計算した。]
[0096] インビボ異種移植片アッセイ:
7.5x106個のMCF-7細胞を含有する無菌PBS150μlを、マウスの右側腹部にs.c.注射した。腫瘍細胞をホルモンサポート無しで4週間増殖させ、その後、マウスに、さらに8週間、ゴマ油中の17β-吉草酸エストラジオール(0.1 mg/Kg体重)のs.c.注射を毎週受容させた(Kasukabe et al, Breast Cancer Res. 7(6) R1097-110 (2005))。動物を全体的な健康について毎日モニタリングし、体重を週2回測定した。腫瘍サイズをスライドカリパスで週3回測定し、体積を(L X W2)/2として計算し、式中、LおよびWは、それぞれ、大きいほうの直径および小さいほうの直径である。いったん腫瘍体積が150〜200 mm3に達したら、マウスを、1群当たり8〜10匹の処置群および対照群へ無作為化した。7日間1日当たり2回、0.4mg/kg(13nmol/kg)、0.8mg/kg(27nmol/Kg)、および1.36mg/kg(45.3nmol/kg)体重の用量で、無菌PBS(0.1ml)中のR6313/G2の皮下注射によって、マウスを処置した。対照マウスに無菌PBSを受容させた。研究の終了時に、動物を頸椎脱臼によって犠牲にした。相対的な体重(%)を(Wt/Wi)×100として計算し、式中、Wtは任意の所定時間での体重であり、Wiは処置開始時での体重である。正味の腫瘍体積をVt-Viとして計算し、式中、Vtは任意の所定時間での腫瘍体積であり、Viは処置開始時での腫瘍体積であり、Viのパーセンテージとして表される。]
[0097] ラット血圧
ラットを、血圧アッセイにおけるそれらのより高い扱いやすさを考慮して、研究のこのパートについて選択した。雌性Wistarラットを、まず、実験前に4〜5日間、取り扱いおよび血圧機器に順化させた。意識のある動物中の血圧を、Kent Scientific Corporation (Torrington CT, USA) Coda 6+テイルカットオフシステムを使用して測定し、ここで、動物を、血圧を評価する間、加温されたレストレーナーに保持した。まず、動物を安定させ、それらの基礎血圧を処置前に計測した。次いで、それらを、R6313/G2、無菌PBS(0.1ml)中0.4mg/kgのsc注射のためにレストレーナーから一時的に移した。対照にはPBSのみを受容させた。次いで、血圧を、1時間にわたって間隔を置いて計測し、その後、ケージへ戻した。手順を、3日間、毎日繰り返した。]
[0098] 統計分析:
全てのデータを平均値±SEとして示した。統計分析を、ワンウェイANOVAを使用して行った。ANOVAにおいて有意な結果の場合、スチューデントt-検定を用量応答曲線について使用した。0.05未満のP値を統計的に有意と考えた。]
[0099] 蛍光測定浸潤アッセイ
使用した方法は、QCM(商標)細胞浸潤アッセイ(Chemiconカタログ番号ECM555)である。これは、Engelbreth-Holm-Swam(EHS)マウス腫瘍(Repesh LA (1989) Invasion Metastasis 9: 192-208)由来の再構成された基底膜基質タンパク質(ECM)を通り抜けた細胞の蛍光測定検出を使用する。]
[0100] ECMがコーティングされた挿入物を、96-ウェルプレート中に配置し、100μlの予熱された無血清培地を、挿入物の内部へ添加し、室温で1〜2時間にわたってECM層を水和した。培地を除去し、150μlの無血清培地を、挿入物を収容する96-ウェルプレートのウェルへ添加した。次いで、1挿入物当たり105個の細胞を含有する培地100μlを導入した。プレートをカバーし、5%CO2/95%空気の加湿されたインキュベーター中において37℃で24時間インキュベートした。挿入物の内部から細胞を除去し、PBSでリンスした後、挿入物を、細胞分離溶液を含有する96-ウェルプレート中へ戻し、37℃で30分間インキュベートした。ECMを通って挿入物の底部へ浸潤した細胞を、このようにして、挿入物から取り除き、続いて、溶解し、製造業者の指示に従って、Fluostar Optima蛍光計(BMG Labtech)に取り付けられた480/520フィルターを使用して蛍光測定をした。]
[0101] 実施例3:ヒト化変異体の設計
ヒト化変異体は、上述のマウス配列12Dに基づいた。以前に公表されたアプローチとある程度の知的な自由裁量との組み合わせを使用することによって、アミノ酸置換を選択した。最初に、マウスscFv配列を使用し、BLAST検索を使用してNCBIデータベース中において最も相同な可変重鎖および可変軽鎖を見つけ出した。次に、Padlan(Molecular Immunology 28(4/5) 489-498 (1991))によって記載されたアプローチを使用し、どのアミノ酸残基が、全体のscFv分子中において露出された(即ち、親水性)または埋められた(疎水性)残基である可能性が高いかを示した。Padlanによる論文への参照はまた、どのヒト生殖系アミノ酸が、マウス残基の代わりに適切に用い、このようにして、リサーフェイスされたscFvを作製するために使用され得るかについての選択肢を提供し、ここで、一般的に、これらの露出されたマウス残基の置換は、より免疫原性の低い全体のscFvタンパク質を生じさせる。]
[0102] 追加の2つの置換を、変化に敏感であると考えられたCDRのうちの1つのいずれかのサイドに含め(従ってCY)、何故ならば、これらの2つの位置におけるヒト生殖系残基は、Padlanの開示(前記)によれば、可変領域の4つのサブグループにわたって完全に保存されたためである。]
[0103] このアプローチによって同定された全ての3つのヒト化変異体、HuCY、var3およびvar4は、2つのマウスscFv、12Dおよび11BよりもELISAによってより強力にペプチド抗原(AT1受容体N末端領域由来)へ結合する。]
[0104] ヒト化変異体HuCYおよびvar3を作製するために、マウスscFvタンパク質配列を、可変重鎖および可変軽鎖内に含まれるフレームワーク領域においてのみ修飾した。しかし、ヒト化変異体var4はまた、軽鎖のCDR2に2つのさらなる変化を有する。]
[0105] ヒト化変異体のCDRは、以下の通りである。]
[0106] クローン12D、11B、ならびにヒト化変異体HuCY、変異体3および変異体4の配列を、図14に示す。]
[0107] 実施例4:ヒト化変異体についての活性アッセイ
ヒト化(humaised)変異体の活性を、以下のアッセイにおいて研究した:]
[0108] 比較結合研究のためのScFv製造および精製
全ての遺伝子配列は、Blue Heron Biotechnology(Bothell, WA, USA)によって合成され、T7lacプロモーターの制御下でHisタグコーディング配列から上流に、細菌タンパク質発現ベクター中へ組込まれた。使用したベクターは、細菌宿主中のペリプラズム空間に達した後にシグナルペプチダーゼによって切断されるペリプラズムターゲッティングリーダー配列を含んだ。当業者は、他の好適なベクターもまた本発明のscFvを製造するために使用され得ることを理解する。]
[0109] これらの構築物を、製造業者のプロトコルに従って、Rosetta 2(DE3)コンピテント細胞(Merck-Novagen)中へ形質転換した。30 mg/リットルのカナマイシンおよび34 mg/リットルのクロラムフェニコールと共に、37℃でLBブロスまたはLB寒天中において、株を型通りに増殖させた。37℃で2Lバッフル付フラスコ中において24時間増殖された、1L細菌培養物を使用して、タンパク質発現を行った。次いで、タンパク質産生を、IPTGの添加によって、0.4mMの最終濃度で、25℃で5時間、誘導した。]
[0110] 細菌細胞ペレットを、5000 g(rcf)で20分間4℃にてBeckman Coulter Avanti J-30I遠心分離機中において採取し、次いで、細胞ペレットを、以下の緩衝液、0.4M Tris-HCL pH 8、1mMEDTA中において、10ml(1リットル培養物当たり)に再懸濁した。次いで、得られた細胞ペレットを、精製まで-20℃で保存した。]
[0111] ペリプラズム分画を作製するために、1Lのペレットを解凍し、以下の緩衝剤を添加した:10mlの1Mスクロースおよび30mlの1/5 TES緩衝液(40mM Tris-HCL pH 8、0.1mMEDTA、0.1Mスクロースおよび5mM MgSO4)。次いで、この細胞懸濁液を、氷上において40分間撹拌し、その後、4℃にて20分間17418 g(rcf)で遠心分離し、可溶性ペリプラズム上澄みを分離した。この浸透圧ショックプロトコルは、Ausubel et al, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New York (1989)からの、Novagenマニュアルにおいて与えられた方法の改変バージョンである。]
[0112] 次いで、ペリプラズム分画を、0.45μMフィルターを通して濾過し、NiSO4で満たされた1mIの予め注入されたHis-bindカラム(Merck-Novagen)へ適用した。His-Bind緩衝液キット(Merck-Novagen)において供給された緩衝液を使用して、pETシステムマニュアル指示に従って、精製を行った。得られた溶出液は、PD-10カラム(Pharmacia)への通過によって交換された緩衝液であり、これは、リン酸緩衝生理食塩水pH 7.4(PBS;Sigma P4417)中において予め平衡化されていた。次いで、得られたscFv分画を、10 kDa分子量カットオフスピン濃縮器(Amicon)を使用して濃縮した。10〜15%SDS-ポリアクリルアミドゲルにおいて電気泳動させ、Bio-Radタンパク質アッセイを行い、280nmでのUV吸光度を記録することによって、PBS中のscFv分画の濃度を確認し、後者は、1.7の吸光係数(タンパク質の分子量、約25.7kDaによって割られたモル吸光係数)で割ることによって濃度へ変換した。]
[0113] 比較結合研究のためのIgMを、細胞浸潤研究について前に記載したように精製した。IgMについて使用した吸光係数は1.18であった(Johnstone A, Thorpe R. Immunochemistry in practice. 2nd ed. Oxford: Blackwell Scientific Publications (1987))。]
[0114] ELISAを使用しての抗原結合の試験
酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)を、ペプチド抗原EDGIKRIQDDC-ビオチン(炭酸緩衝液pH 9.6中2〜8ug/ml)でコーティングされたMaxisorp 96-ウェルプレート中において、4または37℃で一晩行った。コーティングされたウェルを、RTで1時間、1%アルカリ性可溶性カゼイン(ブロッキング緩衝液)を使用してブロッキングし、次いで、0.1% v/v Tween 20を含有するPBSで3回洗浄した。PBS-T中に1:1〜1:100で希釈したscFvサンプルを添加し、前述のように、洗浄前にRTで1時間インキュベートした。次いで、HRP結合抗His-Tag二次抗体を、RTで1時間添加した(ブロッキング緩衝液中において1:1000で希釈)。次いで、ウェルを、PBS-T中において3回、次いでPBS(Tween 20無し)で2回洗浄した。100μlのTMB基質溶液を添加し、色を30分間発色させ、この時点で、100μlの2M硫酸を添加し、反応を停止させた。450 nmでの吸光度を、プレート読み取り分光光度計において読み取った。280 nmでEppendorf Biophotometerリーディングを使用し、上記のように1.7のscFvについての吸光係数を使用して、タンパク質濃度を測定した。結果を図12に示す。]
[0115] 図12から理解され得るように、マウスscFv(12Dおよび11B)と比較してリサーフェイスされたscFv(HuCY、var3およびvar4)において、ペプチド抗原への結合が増加した。予想外なことに、マウスscFvのフレームワーク領域において作製された変化が、同一の量および純度のマウスscFvと比較した場合、ELISAにおいて5倍より強力に抗原性ペプチドEDGIKRIQDDC-ビオチンへ結合したタンパク質、HuCYを生じさせたことが観察された。さらに、ヒト化変異体var4は、親のマウスscFvと比較して、抗原への結合の5〜10倍増加を示した。これは驚くべきことであり、何故ならば、var4のCDRの1つ(VLCDR2)が、親のマウスscFvに関して修飾されたためである。]
[0116] 図13は、オリジナルのハイブリドーマ由来の精製IgMに対するマウスscFv(12D)および遺伝子操作変異体scFv(HuCYおよびvar4)の間接的な比較を示す。図13から理解され得るように、変異体scFvは、マウスscFvよりも高い活性を有した。]
[0117] 水晶振動子マイクロバランスを使用しての結合特徴の比較
Attana 100水晶振動子マイクロバランスを使用して、固定されたペプチド抗原へのscFv変異体およびIgMの結合の特徴を比較するデータを得た。これは、ストレプトアビジン(0.1mg/ml)がコーティングされたビオチン「チップ」(Attana 100バイオセンサー中の金メッキされた水晶振動子(水晶振動子マイクロバランス(QCM))(Attana AB, Stockholm, Sweden)の使用を含んだ。C末端でビオチン化された、オリジナルのマウスハイブリドーマを惹起するために使用されたその配列に対応するペプチド抗原を、次いで、4μg/mlの濃度でチップにわたってランし、scFvおよびIgMについての結合標的を作製し、続いてこれらをQCMチップの表面上にわたってランした。Attesterソフトウェア(Attana, Sweden)を使用して、抗原へのテスト抗体の結合に応答してのQCMチップの共鳴振動数の変化をモニタリングした。Hz/秒での100秒のサンプル注入の期間にわたるHzでの偏差の大きさを、9μg/mlの濃度での各抗体について測定した。抗体が次いでQCMチップから放出された速度もまた、抗体がチップから徐々に離れるにつれて、およびチップの共鳴振動数が低下するにつれて、バイオセンサートレースの直線部分からHz/秒で決定した。ランニング緩衝液は、0.005%Tween 20(PBST)を含有するPBSであり、これをまた、抗体希釈物を作製するために使用し、各場合において9μg/mlの最終タンパク質濃度が得られた。Attana 100を、50μl注入ループで設定し、20μl/分の一定のポンプ速度でランニングしていた。サンプルおよび対照PBST緩衝液を100秒間にわたって注入し、これは、33μlのチップにわたるサンプル体積を与えた。100mM(6.6μl体積)リン酸溶液を使用し、個々の実験サンプルランの間にストレプトアビジン(strepavidin)−抗原表面を再生させた。]
[0118] 結果を図15に示す。scFv 12D、var3およびvar4は、IgMについてのそれと比較して注入期間にわたって共鳴振動数の有意により大きな増加を示し、一方、前記抗体が、これらの実験条件下でQCMチップから放出された速度では、有意差が観察されなかった。]
权利要求:

請求項1
EDGIKRIQDDのアミノ酸配列を有するペプチドへ特異的に結合し、かつ、免疫グロブリンVHドメインへ連結された免疫グロブリンVLドメインを有するポリペプチドを含む特異的結合分子であって、VLドメインが、相補性決定領域(CDR)VLCDR1、VLCDR2およびVLCDR3を含み、VHドメインが、相補性決定領域(CDR)VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3を含み、各々が、以下の通りのそれぞれのアミノ酸配列、またはそれに少なくとも70%同一のアミノ酸配列を有する、前記特異的結合分子。
請求項2
CDRが、以下の通りのアミノ酸配列を有する、請求項1記載の特異的結合分子。
請求項3
CDRが、以下の通りのアミノ酸配列を有する、請求項1または請求項2記載の特異的結合分子。
請求項4
図14に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む、請求項1〜3のいずれか一項記載の特異的結合分子。
請求項5
請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子を含む、薬学的組成物。
請求項6
薬剤における使用のための請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子。
請求項7
癌の治療における使用のための請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子。
請求項8
請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子を被験体へ投与する工程を含む、被験体における癌の治療のための方法。
請求項9
癌の治療における使用のための医薬の製造における請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子の使用。
請求項10
被験体における癌の治療のための個別、同時または逐次投与のための、請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子およびアンギオテンシンIIの組み合わせ調製物。
請求項11
請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子およびアンギオテンシンIIを含む、組成物。
請求項12
請求項1〜4のいずれか一項記載の特異的結合分子およびアンギオテンシンIIを含む、薬学的組成物。
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